新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」が適用される神奈川県内9市で28日、県による「酒類提供の終日停止」要請がスタートします。
神奈川県内で28日に横浜市や川崎市以外で新たに追加されるのは、鎌倉、厚木、大和、海老名、座間、綾瀬の6市が対象区域に追加されたので、最新状況をお伝えします。
まん延防止措置がスタート!緊急事態措置(宣言)との違いは?
神奈川、埼玉、千葉の3県は28日から「まん延防止等重点措置」の対象地域をそれぞれ拡大しました。
いずれも飲食店に対し営業時間を午後8時までに短縮したうえで、酒類の提供は終日自粛するよう要請しています。
このうち神奈川県は「まん延防止等重点措置」の対象地域について、これまでの3つの市に、28日から厚木市、大和市、鎌倉市など6つの市を加え、合わせて9つの市に拡大しました。
埼玉県はこれまでの2つの市に、川越市、所沢市、越谷市など13の市と町を加え、対象地域を15の市と町に拡大しました。
千葉県はこれまでの5つの市に、千葉市、流山市、習志野市など7つの市が加わり、対象地域は合わせて12の市になりました。
3県とも期間は来月11日までで、これらの地域の飲食店に対しては営業時間を午後8時までに短縮したうえで、酒類の提供は終日自粛するよう要請しています。
また各県とも県内全域で大型商業施設などに対して店内で混雑が生じないよう入場制限などを強化するよう要請しています。
さらに県民に対して、不要不急の外出自粛を徹底し、特に緊急事態宣言が出ている地域との往来や路上や公園などで飲酒することを控えるよう呼びかけています。
まん延防止措置とは?
神奈川県は、4月20日(火)から横浜と川崎、相模原の政令3市を対象に来月5月11日(火)までの22日間にわたって、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための「まん延防止措置(正式名称:新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置)」を適用してます
まん延防止措置では、神奈川県民に外出の自粛や飲食店などに営業時間の短縮といった要請を行います。
「緊急事態措置(宣言)」と「まん延防止措置」の違いですが、簡単に説明すると、まん延防止措置は緊急事態措置の前段階の措置ということになります。
まん防(マンボウ)やまん延防止措置と呼ばれているこの仕組みは、3月21日まで神奈川県に出されていた「緊急事態宣言」との違い、知事が適用する区域を細かく決められることにあります。
都道府県単位で発出されていた「緊急事態宣言」
まん延防止措置は、市町村単位である必要はなく、もっとも小さい単位だと、特定の商店街といった形でも制度的には可能となります。
具体的にはまん延防止措置は、ある地域で感染が広がっている場合に、その地域、期間、あるいは業態を絞って対策を講じること可能となります。
これにより、感染拡大を抑え、その県内に広がることを抑えていこうとするものと言われてます。
緊急事態宣言は「ステージⅣ(4)」という爆発的な感染拡大期に発出。
まん延防止措置では、感染の急増期である「ステージⅢ(3)」相当の状態で適用が可能。
そのため、緊急事態宣言の一歩手前の段階における対策がまん延防止措置となります。
実体は緊急事態時と要請内容はほぼ変わらず
緊急事態宣言の前段階と言われているまん延防止措置ですが、実際の要請内容はこれまで大きく変わりません。
- 生活に必要な場合を除く外出自粛の要請(事業者にはテレワークの徹底)
- 営業時間の短縮要請(20時まで)
- イベントの制限(上限5000人)
これらの内容が中心となっており、緊急事態宣言時と要請内容はほとんど変わりません。
感染対策のメインといわれる飲食店に対し、営業時間を朝の5時から夜の20時までとするよう求めることが可能で、従わない場合は法律に基づいて公表や立入検査を行ったり、20万円の過料(違反金)を支払うよう求めたりすることができるのが特徴です。
一方、営業時間の短縮に応じた飲食店は、1日あたり4万円から20万円の協力金が支給される仕組みとなります。
さいごに
現時点で最終手段となっている緊急事態宣言も、効果が薄れてきてます。その前段階である、まん延防止措置がどれだけ効果があるか。
これは国民を巻き込んでどこまで外出を抑止し、危機感を継続できるのかが感染拡大を食い止める主要因となるのではないでしょうか。