神奈川県が9月19日発表した2017年の基準地価を公表しました。
この基準地価格は、一般の土地取引価格の指標や公共事業用地の取得価格算定の規準とし
て利用されてます。
今後の新築販売価格や中古販売価格とも関係しており、すでにマンションや一戸建てを持っている方もこれから買おうとしているかたにとっても非常に重要な数値となります。
なお、神奈川県内全体としては、住宅地が0.2%下落し、2年連続のマイナスとなりました。
都筑区の地価はどう変化したでしょうか?まとめたのでお伝えします。
神奈川県の地価動向について(2018年)
神奈川県全体では住宅地は横ばい
2017年7月から1年間の県内の地価動向は県全体でみると横ばいならびに上昇となりました。- 住宅地(本年0.0%、前年△0.2%)は横ばい
- 商業地(本年2.0%、前年1.5%)は6年連続の上昇
- 工業地(本年2.2%、前年2.0%)は6年連続の上昇
神奈川県は広く都心部の横浜や川崎と、県西部や三浦半島では大きく地価動向が異なりますが、神奈川県の住宅地は2年連続だった下落は落ち着き横ばいになりました。
横ばいとはいえど、
都心からも近い駅の徒歩圏にある利便性のよい住宅地は、上昇幅は落ち着いたもの引き続き人気があり上昇傾向が続いてます。
横浜市北部:利便性の良好な中心地区で比較的高い上昇率(山手地区、田園都市線、東横線沿線など)。
川崎市:東京がすぐ隣と都心から近いため、前年に引き続き上昇傾向。
(武蔵小杉の再開発効果のある中原区を筆頭に高津区、幸区、多摩区などが上昇。)
相模原市:すべての区で上昇。とくにリニア中央新幹線効果で橋本駅周辺の地点が大きく上昇)
化が進行するため、住宅地としても全般的に需要は弱く下落基調となります。
横浜市南部:起伏が多かったり、駅から遠い場所では下落傾向あり
神奈川西部:過疎地域に指定された真鶴町をはじめ、三浦市・南足柄市・大磯町・二宮町・大井町・山北町が大きくダウン。
2018年地価調査 市区町村別 平均価格地図(住宅地)
2017年地価調査 市区町村別 平均価格地図(住宅地)
また、商業地の平均変動率については、
前回調査で横ばいだった相模原市中央区と伊勢原市、葉山町が上昇に転じました。
上昇地域は、横浜市・川崎市を中心とした計39市区町となり、継続地点221地点のうち、151地点で上昇、34地点で横ばいという傾向でした。
都筑区の地価は今年もしっかり上昇!
横浜市都筑区は、横浜市内でも人口流入が多い区です。特に、子育てファミリーにとっては生活しやすい街として認知されていて、横浜市内でも一番若い街として人気があります。
横浜市が発表した最新動向も「都筑区の人口ピークは2023年」とのことで、その予測と一致して地価動向は今年も上昇しました。
都筑区は、1平方メートルあたりの平均土地価格は23万9100円。
昨年は23万4900円だったので、1.1%の上昇となりました。
都筑区内の住宅地でみられた傾向としては、特に横浜市営地下鉄センター南駅とセンター北駅周辺で地価上昇が続いてます。
調査ポイントは区内に数か所ありますが、調査対象における都筑区内で一番地価が高い場所は[荏田東1丁目5番13(30万4000円)]となりました。
こちらの場所は、センター南駅近くの商業施設オリンピックから少し奥に行ったドコモショップ裏手の住宅地。
区役所や病院などの公共施設からもちかく利便性が高い場所のため昨年から2.0%も上昇したとのことでした。
また、センター北駅付近も地価は上昇しており、センター北駅の大型マンション港北センタープレイス裏手の住宅地[中川7丁目10番19(29万2000円)も1.7%上昇。
他にもセンター北駅最寄りの牛久保東公園奥の落ち着いた住宅地である[牛久保1丁目18番(28万1000円)も 1.8%上昇しました。
いずれも、センター南駅・センター北駅という都筑区の主要な駅から徒歩圏にある落ち着いた住宅街が上昇する傾向となりました。
<都筑区の住宅地の地価>
- 都筑区すみれが丘17番32:264,000円(昨年261,000円から1.1%上昇)
- 都筑区佐江戸町字宮田820番2:183,000円(昨年183,000円で変動なし)
- 都筑区川和町字河輪森2198番33:212,000(昨年211,000円から0.5%上昇)
- 都筑区牛久保1丁目18番3:281,000円(昨年276,000円から1.8%上昇)
- 都筑区茅ヶ崎東2丁目10番4:276,000円(昨年271,000円から1.8%上昇)
- 都筑区中川7丁目10番19:292,000円(昨年287,000円から1.7%上昇)
- 都筑区東山田3丁目11番11 :247,000円(昨年244,000円から1.2%上昇)
- 都筑区荏田東1丁目5番13:304,000円(昨年298,000円から2.0%上昇)
- 都筑区加賀原1丁目14番7:227,000円(昨年224,000円から1.3%上昇)
- 都筑区平台7番10:244,000円(昨年241,000円から1.2%上昇)
- 都筑区早渕1丁目37番11:237,000円(昨年234,000円から1.3%上昇)
- 都筑区南山田2丁目28番40:269,000円(昨年263,000円から2.3%上昇)
- 都筑区大棚町字矢東144番1:160,000円(昨年159,000円から0.6%上昇)
- 都筑区折本町字中堀1800番4:152,000円(選定替)
<都筑区の商業地の地価>
- 都筑区茅ヶ崎南5丁目20番2外:315,000円(昨年309,000円から1.9%上昇)
- 都筑区中川中央1丁目7番2外:646,000円(昨年634,000円から1.9%上昇)
<都筑区の工業地の地価>
- 都筑区川和町字城山下648番:155,000円(昨年153,000円から1.3%上昇)
- 都筑区池辺町字以津院下3372番:169,000円(昨年166,000円から1.8%上昇)
さいごに
横浜市や川崎市といった都市部では、全体を通じて上昇しています。そのなかでも、リニア新幹線開通予定の橋本駅周辺は住宅地の地価が8%近く上昇していて、異常な値となってます。
他にも武蔵中原駅や登戸駅・溝の口駅といった南武線沿線も、東京都心から近い駅も利便性を見直されたことで6%ほど地価が上昇しました。
逆に、都心から遠いと地価は下落する傾向が強いです。
そのなかでもJRや私鉄の鉄道最寄り駅から遠いエリア、起伏が多くバス便に頼るしかない地域では大きく下落してます。(三浦半島の奥に位置する三崎口駅や横須賀市の衣笠・浦賀・YRP野比など)
もし今後住宅購入しようとされている方は、地価動向も見ながら購入エリア・時期を見極めるのも良いかもしれません。
私見ですが、横浜市都筑区内で今後の地価上昇が期待できるエリアとしては再開発が進む「川和町駅」周辺や、今後の開発が期待される「東山田駅」周辺となりそうだと考えていますがいかがでしょうか。