横浜市都筑区の仲町台にある「せせらぎ公園」で17年ぶりに「かいぼり」が行われます。
それに辺り、現在せせらぎ公園では池を囲う柵が設置されてます。
さて、「かいぼり」とは何か?
池の水が全てなくなることとどういう関係があるのか?
それでは、せせらぎ公園の池の水が17年ぶりに全部なくなる理由についてお伝えします。
せせらぎ公園で池の水が17年ぶりになくなる「かいぼり」とは?
せせらぎ公園では、2017年11月から2018年の2月にかけて「かいぼり」が行われるため、池の周りは柵で覆われました。「かいぼり」とは
水質改善や外来種駆除のため池の水を抜き天日干しにする作業です。詳細はこちら。
農業用のため池を維持するために、水を抜いて池の中を点検をしたり、たまった土砂を取り除く日本の伝統的な管理方法です。今回、せせらぎ公園の池で行われる「かいぼり」も、外来種の駆除、ゴミと汚泥の除去、水質浄化、増えすぎたスイレンの除去という目標を掲げています。
近年では公園の池などで悪化してしまった自然の浄化能力を回復させるためにも実施されています。
具体的な作業としては、まず池の水を抜き、外来種を駆除し、ゴミやヘドロを清掃し、池底を天日干しにして浄化します。
その後、井戸水による貯水や水草の植栽や在来種の放流などをします。
2000年に実施した「かいぼり」と2017年の違い
2000年も水を抜いて池底のドロをかきだし、底を天日干しにし、水質浄化を行ってます。同時に増えすぎたスイレンを減らし、池にはいなかった外来種を駆除し、在来種を池に戻し、池や池の回りの整備も行いました。
しかし近年では新たに捨てられた特定外来種(ウシガエル・ブルーギル等)や一般外来種(アメリカザリガニ・コイ等)が大量に生息しています。
このまま放置すると繁殖力の強い外来種がどんどん増え、弱い在来種が減り、水質もどんどん悪化していきます。
そこで今回は、水質浄化や外来種の駆除、増えすぎたスイレンの除去等を目的として、池の水を抜き、池底を天日干しにする『かいぼり』を行います。
「かいぼり」の実施スケジュール
せせらぎ公園のかいぼりですが、17年ぶりに池の水を全部抜きます。かいぼりの実施スケジュールはこちら。
- 11月6日〜:バリケード設置
- 11月6日〜11月中旬:水抜き
- 11月6日〜12月中旬:外来生物の捕獲・駆除
- 11月12日予定:池の生き物観察会
- 11月中旬〜1月下旬:天日干し
- 1月下旬〜2月上旬:水入れ・在来生物の放流
- 2月上旬〜2月中旬:バリケード撤去
まずは、生態系を元の池の状態に取り戻すために、池の水を抜く途中で在来生物は保護します。
そして、アメリカザリガニやミドリガメなどの外来生物は排除する作業を行ったあとに、天日干しします。
なぜ外来種の駆除が必要?
在来種(元々その地域に生息していた生き物)の生息を脅かすためです。その影響は外来種によって様々ですが、
生態系を崩して本来生息していた生き物が生きられなくなってしまいます。
自然界は共に関わりあって作られているため、池の生態系が崩れることで公園全体の生態系、ひいては地域全体の生態系も崩れてしまう危険性がありためです。
さいごに
17年ぶりのかいぼりですが、11月中旬(11月12日予定)は池の生き物観察会も予定されています。
この日はせせらぎ公園に行ってみると楽しそうですね。
なお、水を抜いたあとの池はぬかるんでおり大変危険です。
絶対に柵内には立ち入らないようにしてください。