主婦のアルバイト時間に影響大!働き方改革で変わる配偶者控除で2018年度から気を付けるポイントは106万円?

2017年11月22日水曜日

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都筑区は横浜市内の中でも特に子育て世帯の多いエリアです。

都筑区内ではお昼の時間帯のショッピングモールや公園に小さい子供連れのママをよくみかけますね。

全国的に共働き世帯は増えていますが、父親だけが働いているという家庭もまだまだ多いようです。



さて、会社員ならこの時期は年末調整の季節です。
毎年やっていてもいまだによく分かっていない「配偶者控除」の仕組み。

この制度は、主に配偶者が専業主婦だったりパートタイマーなどで収入が多くない家庭に対して、支払う税金を少なくしてあげるための仕組みという事らしいです。

ですが、年収103万円や130万円の方までが対象と言われていたりして、分かりずらくて理解できていないのも事実。

今回は、2018年から配偶者控除の仕組みが大幅に変わるということなので、改めて制度を理解を深めるために調べてみました。

来年から働こうとしている方、今年と同じように働いて良いのか気になっている人に向けて、できるだけ簡単に要点を整理してみたいと思います。




変わる配偶者控除!2018年度から気を付けるべきポイントは?

配偶者控除・扶養控除って何?

配偶者控除・扶養控除とは、簡単にいうと税金の負担を減らすための仕組みです。

子供がいる家庭や、専業主婦のいる家庭が、独身の方と同じ税金を納めていては生活が大変。

少しでも、支払う税金の負担を減らしてあげて、生活にゆとりを持てるようにという配慮のもと生まれた制度となります。

確かに、子供の幼稚園費用や教育費、家族全員の食費もかさむため、同じ税率だと不公平感がありますよね。



さて、よく言われる年収103万円以下であれば配偶者控除が受けられるというのは間違いはないですが、正確ではありません。


会社員の妻を例にあげると、世間一般で言われている「103万円」の壁の内訳は、65万円(給与所得控除)と38万円(給与の所得金額)を足した金額となります。

つまり「年収103万円以下」という基準は、アルバイトを実施した際に合計所得金額38万円以下になることから出た数字となります。


まとめると、「アルバイトの稼ぎで得た年収が103万円以下なら、合計所得金額が38万円以下になることから配偶者控除が受けられる」という仕組みだったというわけです。


この話は、自営業で事業所得があるような場合はあてはまりません。

あくまで、「会社員の夫」と「アルバイト・パートの妻」という最もメジャーな組み合わせの家庭に対しての話となります。


2018年度から変わった配偶者控除の制度とは?

来年の2018年11月に行われる年末調整からはこの制度が適用です。

今回の配偶者控除や配偶者特別控除の見直しのポイントを簡単にとりまとめてみました。
  • 配偶者控除の上限は従来通り103万円。
  • 配偶者特別控除の適用幅が103~141万円までだったのが、150~201万円までに拡大
  • 夫の所得金額が増えれば増えるほど所得控除の適用幅は逓減
  • 夫の所得が900万円以下の場合、配偶者控除は従来どおり38万円。
  • 夫の所得金額が1000万円を超えると配偶者控除も配偶者特別控除も適用外に
良くなったようにも見えますが、実際は夫の所得金額に応じて配偶者控除が無くなり高所得者から税金をとるための改悪となってます。

実際に一般的な所得の夫がいる主婦にとっては、次に述べる103万円の壁・106万円の壁・130万円の壁の方がインパクトが大きいので紹介します。



もしアルバイトの主婦が103万円以上稼ぐとどうなる?

年収が130万円以下ならよいという話もよく聞きますよね。

もし、103万円以上稼ぎ始めると、気にすべき点は3つあります。

  • 所得税の納税
  • 社会保険上の扶養(国民健康保険)
  • 夫の会社独自の扶養手当

それでは、各内容で注意すべきポイントをご説明します。

所得税の納税が必要になる(影響:軽微)

103万円を超え始めると、アルバイトで得た妻の稼ぎに対して所得税がかかり始めます
でも、この点はあまり気にする話ではありません。

所得税は合計所得金額に対して適用されて支払う額が決まります。
つまり、130万円の年収であっても各種控除を引くと「130-65-38=27万円」に対して税金の計算がなされるだけです。

このレベルなら、所得税は数万円程度です。
1円も所得税を支払いたくないという考えでなければ、学生なら「130万円までは稼いだ方が家に入るお金は増えるのでお得」となります。

一応、アルバイトで150万円以上稼ぎだし始めると「配偶者特別控除」で控除される金額が変わってくるのでご注意ください。

なお、主婦に関しては次に述べる社会保険上の扶養の関係で、130万円の壁となるか106万円の壁となるかが人により異なるのでご注意ください。



社会保険上の扶養が外れ、健康保険の支払いが必要に(超重要)

この点は、超重要です。
いままで言われていた130万円の壁はここにあります。

なぜならもし扶養から外れてしまったら、主婦や学生であっても厚生年金と健康保険の負担が発生します!

以下を参考にしてみて下さい。
両方合わせると年間16万円近く支払う必要があり意外と高額です!

1円でも超えると、支払義務が発生するため制度をしっかり理解して余裕を持ったアルバイトとしたいですね。

  • 厚生年金保険料:月額約8,740円(年額約105,000円)
  • 健康保険料:月額約4,900円(年額約58,000円)


社会保険上の扶養が変わり、130万円の壁が106万円に!

これまでは130万円の壁といわれてました。
しかし、今は106万円の壁を気にする必要があると言われています。

なぜなら、平成28年10月からアルバイト・パートタイマーのうち以下の要件をすべてを満たす人を対象に、社会保険の支払い義務対象者がが拡大されました。

  • 週20時間以上
  • 月額賃金88,000円以上(年収106万円以上)
  • 勤務期間1年以上見込み
  • 学生は適用除外
  • 従業員501人以上の企業



    うっかり気づかず130万円まで大丈夫と思っているかたは危ないです!

    でも逆説的に言うと、どれか1つでも満たさなければ130万円まで働いても社会保険上の扶養となれるということになります。

    それでは1点づつ見てみます。

    週20時間以上働かないとした場合、ざっと月80時間以下で年間1040時間以下となります。時給が1000円だったら104万円の収入にしかなりません。
     
    とはいえ、横浜市でも昔にくらべて時給1000円以上をアルバイトに支払っている企業も多くなりました。仮に時給1200円だったら、社会保険上の扶養に入ったまま125万円弱を稼ぐことができそうですね。

    月額賃金8.8万円以上については、年収106万円を超えた働き方をする限りクリアできなそうです。ですが、ほかの点で要件を満たさなければよいだけなので気にしなくてもよさそうです。
     
    とはいえ、もし制度の理解があまりできていなければ「主婦は年収106万円以上働かない」というのさえを守れば絶対に大丈夫と言えます。

    勤務期間が1年以上についても特に気にする必要はないでしょう。
    社会保険上の扶養になるために、勤務先をコロコロかえるのは負担も大きく本末転倒ですよね。
     
    こちらも、ほかの点で要件を満たさなければよいだけなので気にしなくてもよさそうです。

    学生は適用外というのは、ありがたいですね。
    主婦のアルバイト・パートタイマーには適用されませんが、子供が大きくなり学生アルバイトとしての収入に関しては106万円の壁が関係ないということになります。
     
    とはいえ、税制は今後も変化するでしょう。
    将来どうなるかは最新のニュースをチェックしておく必要がありますね。

    従業員500人以下の企業なら106万円の壁に該当しません
    イオンやセブンなどの大手企業でのアルバイトではだめですが、中小企業でのアルバイト勤務であれば106万円以上稼いでも社会保険上の扶養に入れるということですね。
     
    なお、勤務先の企業は毎年採用活動を行っているので、毎年、従業員数を気にしておく必要がありますね。


    夫の会社独自の扶養手当

    家計の主たる夫の会社で、扶養手当の制度がある場合に限ります。

    扶養手当相当がある企業の多くでは、独自規定を設けて手当の支払対象者を決めています。

    そこでよく使われている基準は、妻が「社会保険上の扶養」に該当するかです。

    会社にとっても健康保険の対象者と結びついており分かりやすいため、多くの会社が採用している基準です。


    公務員の場合、扶養手当は月1万円とのこと。

    もし、年収や社会保険の関係で扶養手当が無くなったとしたら、家計に大きなダメージとなります。

    この点も改めて、夫の会社の仕組みをきちんと理解したうえで稼ぐ金額を考える必要がありますね。


    さいごに

    まとめると、会社員の妻の収入による所得への影響は以下の通りです。

    • 年収0~103万円以下の主婦:これまで通り所得税・年金/健康保険料なし。
    • 年収103~106万円以下の主婦:所得税は軽微にかかる。年金/健康保険料なし。
    • 年収106~130万円以下の主婦:所得税は軽微にかかる。社会保険上の扶養要件次第で年金/健康保険料あり

    大きいのは社会保険上の扶養から外れるか否かだと思います。

    扶養から外れると、年金や健康保険料を自分で負担しないといけなくなります。

    また、会社員である夫の税金が増えて損をするといったデメリットがあります。


    来年2018年からは、これまで以上に気を付けて働く必要がありそうですね。


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